
「セミFIREを目指すなら、いくらあれば働き方を選べるのか?」
FIREやセミFIREに関する情報はたくさんありますが、実際に現実的な金額感をイメージできる人は意外と少ないのではないでしょうか。
私自身も、数年前までは「1億円くらいないと厳しいのかな」と全然別世界の話だと感じていました。
でも、家計の仕組みを整え、資産運用を続けていくうちに、“完全リタイアではなく、働き方をコントロールできる自由”であれば、もっと現実的な水準でも十分可能だと気づきました。
この記事では、私自身のセミFIREに向けた経済的準備──2025〜2028年を見据えた資産設計について整理してみます。
私の考える「セミFIREライン」
私が目指しているのは「もう働かなくていい」ではなく、“働き方を選べる”状態です。
仕事を完全にやめることよりも、「この仕事は引き受けたい」「今月は少しペースを落としたい」と自分でコントロールできる暮らし方。
そのために必要なのは、「生活費すべてを資産収入でまかなう」ことではなく、資産からの収入でベースを支え、足りない部分を好きな仕事で補うという考え方です。
私の場合、生活費の目安は年間250〜300万円(月20万〜25万)。
この水準をベースに、セミFIRE後も大きく生活レベルを上げずに&下げずに暮らす予定です。
資産目標は「3,000万円」。その内訳と考え方
2028年8月頃の脱サラまでに、iDeCoや生活防衛資金を除いた3,000万円の資産を目標にしています。
内訳は次のとおりです。
- 国内高配当株:1,000万円 → 配当40〜50万円/年
- 投資信託・ETF:2,000万円 → 年2.5%取り崩し=約50万円/年
この2つを組み合わせることで、年間100万円(月8〜9万円)ほどの資産収入を想定しています。
つまり、生活費が月20〜25万円とすると、
- 資産収入:8~10万円
- 仕事収入:12~15万円
で暮らしていくイメージです。
完全リタイアではないからこそ、資産の取り崩しペースをゆるやかにし、“リスクをとりすぎずに自由を確保する”のがポイントだと思っています。
配当金×取り崩しの組み合わせが安心感につながる
資産運用の目的は「資産を増やすこと」よりも、「安定したキャッシュフローをつくること」。
そのため、私は配当金と取り崩しを組み合わせた設計にしています。
配当金は定期的に入ってくるため、生活費のベースを支えるのに向いています。
一方、投資信託は相場の上昇時に一部を取り崩して、下落時はストップする──そんな柔軟な運用を想定しています。
完全FIREのように「4%ルールで取り崩す」よりも、“相場に合わせてゆるやかに使う”ことで、
精神的にも安定して過ごせると感じています。
iDeCo・生活防衛資金は「使わない前提」で別管理
この3,000万円の中には、iDeCoや生活防衛資金は含めていません。
これらは“緊急時や将来の安心”のための資金だからです。
- iDeCo → 老後資金として長期で運用(原則60歳まで引き出さない)
- 生活防衛資金 → 生活費12〜18ヶ月分を現金で確保
このように、「使うための資産」と「守るための資産」を分けることで、相場の上下に左右されず、心の安定感が得られます。
セミFIRE資産設計の全体イメージ(まとめ)
ここまでをまとめると、私のセミFIRE資産設計はこんなイメージです。
| 資産の種類 | 金額 | 年間キャッシュフロー | 備考 |
|---|---|---|---|
| 国内高配当株 | 1,000万円 | 配当40〜50万円 | 安定収入の柱 |
| 投資信託・ETF | 2,000万円 | 取り崩し50万円 | 相場に合わせて調整 |
| 合計 | 3,000万円 | 約100万円 | 月8〜9万円想定 |
| 生活防衛資金 | 別途12〜18ヶ月分 | – | 心のゆとり資金 |
| iDeCo | 長期積立 | – | 老後の安心資金 |
この設計の良いところは、「どちらかが崩れてももう片方で支えられる」点。
配当金だけに頼らず、投資信託の含み益もうまく活用していくことで、資産の寿命を延ばしながら暮らしを守れると考えています。
次のステップ:「収入と支出のバランスを最適化する」
資産設計が見えてきたら、次はキャッシュフローの整え方。
どんな働き方で、どれくらいの収入を得て、どんな支出構造を目指すか。
「働かない自由」ではなく、「働き方を選ぶ自由」を実現するために、
支出の最適化と、安定した仕事収入の組み合わせが欠かせません。
次回は、セミFIRE後の現実的な生活設計──
「収入と支出の最適バランス」をテーマにまとめてみたいと思います。
おわりに
セミFIREの準備をしていて思うのは、
「正解の金額」は人それぞれ違うということ。
暮らし方、家族構成、価値観によって“ちょうどいい自由のライン”は変わります。
だからこそ、数字を明確にしながらも、「私はこうしたい」という自分軸を持つことが大切だと感じています。
あなたにとってのセミFIREラインは、どれくらいでしょうか?
コメントやXで教えてもらえると嬉しいです。

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